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新しいガイドライン

新しいガイドライン
International AIDS Society USA panel JAMA 2008;300:555-

Scott Hammerたちによる国際エイズ学会米国委員会によるガイドライン。

・新しい薬は、maraviroc (CCR5 antagoist)、raltegravir(integrase inhibitor), etravirine (2nd generation NNRTI)である。

いつ治療を始めるか
・最近は、これが一番のトピックである。
・コンセンサスが得られているのは、CD4が200を切る「前に」治療をしましょうね、というものであった。
・あまり急に治療しない、というのは、薬の副作用や耐性が問題であったためだが、副作用の少ない新薬がでたこともあり、また早期治療の利益もだんだん理解され、「もっと早く治療」という流れにシフトしつつある。
・古典的にはnon-AIDS cancerといわれたものも、HIVの活動性と関係があることが分かってきた。これが、肺癌、肛門癌、頭頚部癌、Hodgkinリンパ腫などである。CD4が500を切ると発症しやすくなる。
・臓器障害もAIDSと関係あり。死亡率にはIL6レベルとかDダイマーが関連している。
・CD4が500を超えているとHIV感染がないときの余命が期待できる。J Acquir Immune Defic Syndr. 2007;46:72-
・で、HAARTを開始するのは、
1.症状のある患者全て(AIa)
2.無症状かつCD4が350かそれ以下!!(AIIa, AIIb)
3. CD4が350以上あれば、ケースバイケース(AIIa, AIIb)。CD4が急速に落ちてきたり(1年100以上の低下)、ウイルス価が10万個ピー以上ある場合は治療を考慮。心血管系のリスク、肝炎ウイルス感染の合併、HIVAN(HIV腎症)の合併も治療を考慮。
・喫煙、高血圧、脂質異常、糖尿病などは積極的に治療。
・治療をしなくてもよいCD4値の上限はない! there is no upper limit!!!
・悪性疾患のスクリーニングはちゃんとやろう。

何を使うか?
・感受性結果は参考に。
・ACTG51442を(NEJM 2008;358:2095-)では、エファビレンツのほうがロピナビル・rに勝っていたが、、、
・NRTIs 2つとエファビレンツ(AIa)か、PI/r(AIa AIb)が第一選択薬に。
・エファビレンツは妊娠希望があるか第一三半期の妊婦には禁忌。(その後は、いいのか)。
・ネビラピンは、エファビレンツがダメでかつNNRTIが使いたく、CD4が低いときはOK(男性で250、女性で400以下)。
・PIはlopinavir/r , atazanavir/r, fosamprenavir/r, darunavir/r, saquinavir/rがある。ガイドラインは優劣を特につけず。
・一番経験値が高いのは、lopinavir/r。長所は最初からリトナビルがついていること、冷蔵庫不要、1日2回(あるいは1回)使用もOKなこと。下痢と中性脂肪があがりやすいのが欠点。
・atazanavir/rはACCではlopi/rに劣る?と言われていたが、最近のスタディーでは遜色なしである。副作用は少ない。制酸剤の使用に要注意。
・fosamp/rは1日2回投与あるいは1回投与。副作用はlopi/rと同じ。
・saquinavir/rは1日2回。lopi/rと同等の効果、副作用は少ない。
・darunavir/rは1日1回。耐性ウイルスにも効くので、初期治療にはもったいないか。
・原則、リトナビルは噛ませるのが基本。副作用など問題があれば、例外的にかまさなくてもいい。
・nRTIsはtenofovir/emtricitabineかabacavir/lamivudine(AIa)。
・心疾患のリスクがある場合は、abacavirは避けた方がよいか。ウイルス価がとっても高い場合もツルバダの勝ちか。
・コンビビルは一歩下がった推奨。副作用が問題。
・結核治療などでPIやNNRTIが使えない場合、ABC/3TC/AZT/tenofovirのNRTI4剤というオプションあるそうな(BIIa)。
・VLが検出感度外、CD4が350以上なら、CD4は年二回の検査でもOKらしい(ただし、CIII)。
・ナイーブな患者全てにgenotypeの耐性検査を。
・ガイドラインではHLA-B*5701のチェックを勧められている。日本人では、どうか?(AIa)
・maravirocを使う前にはviral tropismをチェックする(AIb)。これは、CCR5受容体にくっつくウイルスだけかどうかを調べるため。CXCR4では、maravirocは効かない。
・TDMは通常不要。

いつ変えるか?
ここは、特に従来のガイドラインと変化なし。

多剤耐性HIV
・raltegravir400mg1日2回で、triple class resistant organismsで65%でウイルスは検出感度以下に。耐性には2つの突然変異が必要らしい。がんが増える?
・maraviroc。R5ウイルスに。ただし、tropism assayではX4 virusを見逃すことがあるらしい。
・etravirine200mg2回。darunavir/rなどと一緒に用いる。tipranavir/rと一緒に使っては、だめ。
・enfuvirtideも使ってね。

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