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ICUと熱のガイドライン

Guidelines for evaluation of new fever in critically ill adult
patients: 2008 update from the American College of Critical Care
Medicine and the Infectious Diseases Society of America

BartlettやMaki, Masurなど大御所が著者になっているガイドラインです。

ICUにおける発熱について、エビデンスレベルをa-dに、推奨レベルをレベル1−3と分けて、議論しています。

・熱の原因が感染症とは限らない
・感染症が熱を出すとは限らない。血圧低下、意識障害、頻脈、悪寒戦慄、皮膚病変、呼吸症状、乏尿、尿酸血症、白血球上昇あるいは低下、血小板低下、バンデミアなどに要注意。

血液培養
・明らかに非感染症と分かっていない場合は、新規の発熱に血液培養が必要。
・2%のクロルヘキシジンに70%アルコールや、ヨードチンキ(1−2%)はOKだが、イソジン(10%ポビドンヨード)は許容範囲内だが効果が低いとある。
・血液培養ボトルの口はアルコールで消毒。クロルヘキシジンやヨードなど他のを使うと劣化するので、だめ。
・クロルヘキシジンは皮膚消毒して30秒で採血可能。ヨードだと1.5−2分待つ。
・針は取り替えてはいけない。針刺しを防ぐため。
・1回の採血で20−30CCの血液を採取すること。
・真菌血症を考えると、3−4セットが妥当。(ラインが入っていなければ)最低でも2セット、と書いてあるところもあってわかりづらい。ICUでラインの入っていない患者なんているのかしら。
・カテから採血する場合でも、皮膚から一回は採血
・1セットの血液培養は「推奨しない」
・持続的菌血症を疑ったら繰り返し血培。

ライン感染
・staphylococci, Corynebacterium jeikeium, Bacillus species, atypical mycobacteria, Candida, or Malassezia が血液培養から生えたらライン感染を考える。
・カテ出口のスワブの培養は感度が低いが、陰性適中率が高いのでカテ抜去を不要にしなくても済む、、、と書いてあるが、意味不明。膿がでていればグラム染色と培養
・カテからの採血で末梢より120分以上速く同じ菌が検出されれば、定量培養なみに特異度が高く、カテ感染といえよう。
・敗血症を伴っていない患者の発熱では必ずしもカテを抜く必要はない。逆に、ショック、DICなどあれば全部抜去して再挿入。
・毎日刺入部は観察
・(定性)カテ先培養は、強くカテ感染を疑ったらやってもよいと書いてある。これは以前のIDSAガイドラインとは異なる。

肺炎
・レントゲンをとろう。CTも考えよう。
・下気道検体を抗菌薬開始前に。
・だれに気管支鏡をやるかはケースバイケース
・気道検体は2時間以内にラボで処理
・提出された検体が適切な検体で「あれば」グラム染色や培養を行う。
・Gramnegative stainって?
・定量培養は有用だが、標準化されていない。
・胸水もワークアップに

下痢
・CDトキシンを。組織培養を検討してもよい。
・CDトキシン陰性であれば、繰り返し検査を
・偽膜を直視しても診断。直腸鏡が使える。
・治療効果の判定にトキシン検査をしない。
・重症例ではエンピリックなバンコマイシンの使用を検討。ただし、検査陰性ではできるだけ使わない。
・便培養はHIV陰性であれば、ほとんど必要ない。免疫抑制があり、疫学的に妥当なら寄生虫のワークアップも。
・ノロウイルスはワークアップ。検査は研究所レベルで。

尿路感染
・診断は尿検査とGram染色、培養で。
・尿培養はカテーテルから。バッグではない。
・1時間以内で培養に。だめなら冷蔵庫に
・10の3乗以上で陽性。
・グラム染色は遠沈で。
・尿カテが入っている場合、信頼性に乏しい迅速ディップスティック検査は推奨しない。

術後
・術後72時間以内の発熱にワークアップは必須ではない。尿カテが72時間以上はいっていたら、尿のワークアップを
・創部感染には要注意。症状がないのにルーチンで培養する必要なし。
・SSIで創部表面のスワブ培養は不要。
・SSIはオープンドレナージだけで治ることも多い。抗菌薬は必ずしも必須ではない。

その他
・輸血後のMONOに要注意。CMVの感染でおきる。

バイオマーカー
・プロカルシトニンは使えるかも。どこをカットオフ値にするか。
・エンドトキシンアッセイは陰性適中率が高い。両者は使ってもよい。
・CRP,TNFα、IL6、TREM1などの価値は不明。

熱が出るのは感染症とは限らない。

Table 5. Fever related to other therapies and
noninfectious inflammatory states

Acalculous cholecystitis
Acute myocardial infarction
Adrenal insufficiency
Blood product transfusion
Cytokine-related fever
Dressler syndrome (pericardial injury syndrome)
Drug fever
Fat emboli
Fibroproliferative phase of acute respiratory
distress syndrome
Gout
Heterotopic ossification
Immune reconstitution inflammatory syndrome
Intracranial bleed
Jarisch-Herxheimer reaction
Pancreatitis
Pulmonary infarction
Pneumonitis without infection
Stroke
Thyroid storm
Transplant rejection
Tumor lysis syndrome
Venous thrombosis

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