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発熱外来患者さんへ 

以下、必要な方は自由にご活用ください。

平成21年5月20日
神戸大学病院発熱外来
発熱外来を受診された患者さんへ

 受診、ご苦労様です。新型インフルエンザについては大きく報道されていることもあり、さぞご心配だったのではないかと思います。
 新型インフルエンザの緊急対策として、神戸大学病院は神戸市の要請を受けて発熱外来を開設しました。通常、診療室ではないところを使用しており、また緊急の開設だったこともあり皆様にはご不便な点もあったかもしれません。今後の改善に役立てたく思いますので、ぜひ忌憚のないご意見をお聞かせください。
 さて、発熱外来は新型インフルエンザ、とくに入院の必要な重症患者さんを早期に発見し、治療に結びつけることを目的にしています。そのため検査も行いますが、検査だけが新型インフルエンザの診断に必要なわけではありません。検査は鼻や喉を長くこすって行う、あまり快適な検査ではありませんし、検査キットにも数に限りがあります。医師が必要ないと考えた場合は検査を行わない場合もあります。どうかご了承くださいませ。
 医師がお願いした場合は、他人に感染症をうつさないように7日程度自宅にて外来を控えていただくかもしれません。これは新型インフルエンザであっても他の感染症であっても他人にうつさない配慮です。その間、症状がよくなっているかの確認で、当院感染症内科医師が電話でご連絡差し上げることがあります。
 一度帰宅となっても、息が苦しい、症状がどんどん強くなるなど不安な点などがありましたら、下記までご連絡ください。場合によっては再受診が必要なことがあります。
 自宅での療養方法、家族の健康を維持するための方法については別紙にまとめました。ご帰宅になったらお読みください。
 その他、ご心配なことなどございましたら、最寄りの職員まで遠慮なくお問い合せください。
            発熱外来担当 感染症内科診療科長 岩田健太郎
お問い合わせ先  

自宅療養中の健康管理方法について
感染症内科 岩田健太郎

1.水分を多めに取り、可能なら食事もきちんととり、栄養管理に努めましょう。
2.充分な睡眠を取りましょう。
3.よく手を洗いましょう。
4.咳やくしゃみをするときは、手やティッシュで口をふさぎましょう。そのときは手をこまめに洗いましょう。ティッシュは丸めてゴミ箱に捨ててください。ゴミは普通の燃えるゴミに捨てていただいて構いませんが、家人がゴミに手を触れたときはよく手を洗いましょう。ゴミからインフルエンザに感染する可能性はとても低いです。患者さんが吐いたり下痢をしたときは、マスクをつけてその処理をした方がよいでしょう。そのときもしっかり手を洗ってください。
5.患者さんのお世話をする人数は少ない方がよいでしょう。お世話のときはマスクをしてください。
6.患者さんも他の家族と接するときはマスクをしましょう。ひとりでいるときはマスクをしなくても結構です。
7.はし、コップなどの食器は共有しないでください。普通に洗えばそこから感染する可能性はとても低いです。
8.患者さんの衣類は普通に洗濯してください。脱いだ衣類をさわったら手を洗いましょう。洗濯したあとの衣類からは感染しません。
9.体温は1日2回程度測りましょう。熱は大抵、数日続きますので、受診翌日熱が下がらなくてもそんなに心配しなくてもかまいません。
9.患者さんの言っていることがよく分からなくなった。体温が急に変化した、息が苦しくなったなど症状が新たにでてきたら危険信号です。お子さんでしたら、いつもと様子が違う、という親御さんの直観も頼りになります。そういうときは発熱相談センターなどに相談されるのがよいでしょう。
10.症状が始まってから7日経ち、症状もおさまってきたら日常生活に復帰し自宅療養を止めてもよいでしょう。もし7日経ってもよくならないようだったらご相談ください。

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新型インフルエンザ」カテゴリの記事

コメント

ありがとうございます。
このように、キチンとした情報提供がありますと大変安心できます。

今日、会社でマスクが支給になりいよいよか・・・と不安になっています。

私は時給生活なため、会社が休みになったりしたら死活問題です・・・

お忙しくなると思いますが、お体に気をつけて。

いつも拝見させていただいています。公的性格をもつ組織で、訪問介護員(ホームヘルパー)を派遣しております。国内感染が発生し、国から出ている通達、神戸でも同様ですが、高齢者のデイサービス・短期入所の休所が命令されておりますが、その代替として訪問介護員(ホームヘルパー)を派遣しろとなっております。最後まで、ヘルパーの派遣は休止はないことになっています。ヘルパーも罹患する可能性もあり、代替として確保できるかは全く自信がなかったのですが、それに加えて、もし派遣している利用者さんが発熱したらどのような対応をすればよいかに、また派遣していたヘルパーが発病したらどのようにするのかについては、まったく回答がないままでした。今回書かれた「自宅療養中の健康管理方法について」を読ませていただき、訪問の時間を少なくしつつも、手洗い、マスク、場合によっては手袋の装着、換気によってヘルパーを派遣できるんだなと考えることができました。
また、岩田先生のお名前で出されたことで、事業所のスタッフや現場のヘルパーへの説明も、させていただきやすいと思います。
一人暮らしの認知症の方、ALSの方、透析で病院への送迎を欠かせない方などなどが、万一発熱した場合、また重症化した場合、どこがケアするのか全く見えないままで騒動だけが継続していき、逃げ場のない訪問介護の現場に、シワ寄せが押し寄せてきています。
今回のメッセージ ありがたく使わせていただきます。ありがとうございました。

はじめまして。
しがないブログを書いています。

非常にわかり易く、参考になります。
転載させて頂きました。


つまらないツッコミで恐縮ですが、
下の「自宅療養中の健康管理方法について」に
「9.」が2つあります…

岩田先生、お疲れさまです。
私は兵庫県内在住者で、発熱外来を開設している医療機関に勤めている者ですが、この一週間は対応に追われ、混乱を極めておりました。
先生のお話は、大変わかりやすいので、患者さんも安心されると思います。
早速、参考にさせていただきます。ありがとうございました。
これからも、当分お忙しい日々が続くと思いますが、
ご無理なさらずに、お体ご自愛ください。

新型インフルエンザへのご意見、アドバイス、大変、参考になります。
リンクを張らせていただきたいと思うのですが。

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岩田先生のブログからの転載です。 http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-c89e.html お忙しい中、本当にお疲れさまです。m(__)m 以下、必要な方は自由にご活用ください。 {{{ 平成21年5月20日 神戸大学病院発熱外来 発熱外来を受診された患者さんへ  受診、ご苦労様です。新型インフルエンザについては大きく報道されていることもあり、 さぞご心配だったのではないかと思います。 ..... [続きを読む]

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