本当の踏ん張りどころは、今
ばたばたとした毎日が少し和らいで、{日常}という久しく忘れていたお友達がすこし顔を出したような気がします。
本当の踏ん張りどころは、今です。
緊急時、危機時はがんばれるのです。眠らなくても、食べなくても大丈夫。皆同じ目標に向かい、私心も邪心も振り捨ててがんばるものなのです。
少し、魂が弛緩できるようになった今こそ、本当に精神を奮い立たせてがんばらなければならないのです。最終ラウンド直前にベンチに座ったボクサーのように、、、、身体はそのまま休んでしまうことを強く欲求しますが、がんばって立ち上がらなければならないのです。
厳しい検証と反省、改善の作業が行われなければなりません。こういうときは、「よくがんばった」ことのみが自己目的化し、がんばったね、ですべてをちゃらにしがちです。糾弾するのではなく、冷静に自分たちの振る舞いを振り返って、次に生かせるよう学ばなければなりません。そうしなければ、これまでがんばった意味も半減なのです。
発熱外来でがんばって診療している間はみんなも同情し、励ましてくれますが、検証作業は孤独な作業です。他人が褒めてくれなくてもがんばれるか、他人に批判されても必要な仕事を続けられるかが、プロとアマを分けてくれます。
では、今週も気合いを入れて。入れ直して
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コメント
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以前、カキコミさせていただいたものです。
>「よくがんばった」ことのみが自己目的化し、
>がんばったね、ですべてをちゃらにしがちです。
役人のDNAレベルでの行動原理として、
言葉遊びの上での矛盾のなさを根拠に正当化をし、
それを修正しないというところはたしかに存在します。
耳が痛い話です。
>他人が褒めてくれなくてもがんばれるか、
>他人に批判されても必要な仕事を続けられるかが、
>プロとアマを分けてくれます。
またあまりに(特にマスコミ)萎縮したマインドが、
批判されないことを第一義に行動していまいがちです。
臨床医時代も、
「頭の外傷は全員CTを撮らないと訴訟で勝てない」
と先輩に言われたときには気持ちはわかるのですが、
がっかりしたものです。
プロとしての矜恃をもって、
堂々と仕事をしていかねばと思っています。
投稿: 行政医です | 2009年5月25日 (月) 08時12分
初めてお便り致します。
先日、GW前に岩田先生が研修医の方々に向けて書かれたメッセージを私も友人づてにメールで貰いました。確かPhase5になった直後のことでした。混乱中でしたから、岩田先生のメッセージにとても感謝しました。転載可と聞いて、自分のblogに全文転載させて戴きました。
その後、大臣に提言してくださった専門家チームの中に岩田先生がいらっしゃったのを知って、初めてこちらのblogを検索で知りました。
今日は岩田先生の言葉を自分の覚え書きとして自分のblogに一部転載させて戴きました。
これからも、お身体に気を付けながら御活躍くださいますように、応援致します。
(私に出来ることはガセネタに乗らないことぐらいですが‥)
投稿: 医療関係者の身内の者です | 2009年5月25日 (月) 23時31分