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料理をしていて

料理をしていて、考えました。

もちろん、自分の作った料理を家人は褒めてくれるでしょう。「美味しい」と。でも、冷静な目で自分で食べてみると、そこは味付けはいろいろ不十分なところが見つかります。でも、よいのです。どうせアマチュア料理なのですから。僕が一所懸命に作り、それを皆で美味しく食べる。これで目的は合致するのです。「いやいや、こんな味では満足できん。山にこもって修行じゃ」なんて言い出したらやってられません。

しかしながら、プロの料理人はそうはいかないでしょう。「こんな味ではお客様に出せん」ときっぱり冷たく申し渡さねばならないでしょう。もし、それをしなければ、お客や評論家が代わりに自分の弟子をボコボコにするでしょう。それがプロの世界。褒めて育てにゃ萎縮する、と言っても、師匠以外にボコボコにされるのを看過するのが、果たして師の愛と言えるかどうか。これがプロとアマの世界の違いです。どのみち、理不尽な非難や誹謗中傷にもビクともしない強靱な精神力を養わねば、プロの世界では生きてはいけないのですから。

もちろん、単にボコボコにするだけではだめです。僕たちの師匠はその厳しいしつけで有名でしたが、実はその後とても落ち込んで、必死で研修医をフォローしていました。それを僕らは目の当たりにしている。患者さんの容態が心配で心配でしようがない、それでつい研修医を厳しく指導する、と言う部分もよく分かっている。研修医にはソフトに当たるが、患者さんも適当に見ている、という指導医よりも全然よいわけです。10年経っても20年経ってもこの指導医に対する悪口雑言が出ないのは、単に厳しい、叱るという単語が、その文脈次第で意味が全然異なっていることを意味しています。そこを無視して、単に「厳しい教育が正しいなんて時代遅れ」と断罪するのは、文脈を無視してダイコトマスにものごとを評価する態度がもたらす誤謬なのでしょう。

料理も美味しい、まずい、辛い、甘いだけでは切れない。そこに込められた心や愛情、含羞、様々なものが料理を作る。一人で食べる美食が美味しくないのも、そういうことなのでしょう。

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