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ACIPについて 続き

CDCのスミス先生から質問への回答が届きました。続報です。

なお、以下の文献もあるそうです。
Jean C. Smith JC, Snider, DE, and Pickering LK. Immunization Policy Development in the United States: The Role of
the Advisory Committee on Immunization Practices. Ann Intern Med. 2009;150:45-49.

Q. ACIPメンバーはどのように決定するのですか。任命期間はどのくらいですか?

A. 以下、ご参照ください。
http://www.cdc.gov/vaccines/recs/acip/req-nominate.htm

自薦、他薦可能で、CVと推薦状がACIP運営委員会によって十分に吟味され、ベストな人物が選抜されます。通常、1回につき2人の新しいメンバーが選抜されます。最終選抜・決定は米国保険社会福祉省(DHHS)長官によりなされます。メンバーの任期は4年間で、毎年、2-5人のメンバーが新規に選抜されます。選抜過程はなかなかたいへんです。レベルの高い人物からたくさん応募がありますから。

Q. メンバーはどのような方から何名ずつ構成されているのですか?小児科医?成人担当医師(adult medicine)、基礎医学?臨床医学?

A. 厳密なルールはありませんが、ACIP運営委員会は上手くバランスを取るよう配慮します。小児科医、家庭医、内科医、男性、女性、人種・民族グループ(例えば、白人、ヒスパニック、黒人、アジア人など)、出身地(西部、南部、東部、北部)。そして研究者か行政担当者かなど。現在のメンバーは以下から見ることができます。
http://www.cdc.gov/vaccines/recs/acip/members.htm

Q. ワーキンググループにはメーカーからの人物も入ることができますか。もしそうでないのなら、どうやって未発表のデータを入手できたのでしょう。

A. ワクチンメーカーやその代表者はACIPのワーキンググループメンバーにはなれません。しかし、ワーキンググループの会合には招かれることがあります。通常はテレカンファレンスやウェブ上のセミナーの形で参加します。ここで彼らはワーキンググループメンバーの求めに応じてデータをプレゼンするのです。プレゼンが終了し、質疑応答が終わると彼らは会合から外れなくてはなりません。その後の審議には参加できないのです。彼らが政策・推奨に影響を与えることができないよう、相当な努力が払われています。

Q. ワクチンメーカーとの利益相反(conflicts of interest)を避けるためにはどうしているのですか。

A. 上に同じです。また、ACIPメンバーは任命期間中の利益相反に関して厳しくスクリーニングを受けます。これについては詳細にAnnalsの論文に記載されています。ワクチンメーカーの株所有、特許権の所持、講演料の授受などについてスクリーニングを受けます。毎回のACIP会議では、議長は各メンバーに利益相反があるかどうかを投票時に問います。利益相反がある場合は投票できません。

Q. 会議にはワクチンで予防できる疾患に苦しんだ方からのコメントがいくつか寄せられていましたが、ワクチンの副作用に苦しんだ方々からのコメントはありませんでした。こういう方たちが会議に出ることは制限されているのでしょうか。

A. ワクチン反対派からのパブコメはもちろん受けます。今回の会議ではたまたまそういうコメントはありませんでした。でも、たくさんの人、ワクチンと自閉症に関連があると信じる人たち、チメロサールと自閉症に関連があると信じる人たち、その他の健康問題とワクチン(やその添加物)の関連を信じる人たちがマイクの前に並びます。時に、それはとてもドラマティックです。会議参加に制限はありません。しばしば、CDC会議場の外でもデモが起きます。実は、今回も21日にワクチンに反対するデモがCDC前のクリフトンロードがありました(岩田記。気がつきました。白い防護服を着た団体がプラカードを持って何か叫んでいました)。

Q. ACIPの推奨、IDSAの推奨、そしてレッドブックの関係を教えてください。

A. 公式にはこれらの3つに関係はありません。ただ、ACIPはリエゾン組織として米国小児科学会AAP代表を2人招いており、彼らはレッドブック編集者とAAP感染症委員会の議長です。また、米国感染症学会IDSAもリエゾン組織です。彼らは多くのACIPワーキンググループのメンバーです。

http://www.cdc.gov/vaccines/recs/acip/members.htm#reps

 彼らはACIPの全ての面において積極的に参加しています。そして各団体内部でもよくコミュニケーションをとって、各団体内でのワクチンの推奨にできるかぎり、ずれがないようにします。ACIPの歴史の中で、昔はそうでないこともありました。でも、いまはすばらしいハーモニー(harmonization)があるので、団体内の推奨にずれがあることはまれです。

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