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偽善の医療

なんで、この本を買ったのか覚えていないけれど、ふと気がつくと机の上にあり、たまたまそのような気分だったので読みました。「その気」になっていないときに苦痛混じりに読んでも読書は楽しくない。ので、いつか機が熟するときまで山のように本が積んであります。

素晴らしい本でした。そんなにモチベーション高く開いたわけではないのですが、一気に鼻息荒く読んでしまいました。そうだよ、そうだよ、よくぞ言ってくれた、と思いました。以下、とくに気に入ったところを抜き書き。

・私には、このような場合、素人には判断できないと思う。不遜と言われるか。しかし、自慢ではないが私には、今に至るまで、郵政民営化が正しいかどうかなんて全くわからない(僕にもわかりません)

・多くの場合セカンドオピニオンは、「今の先生の方針で間違いない」ということになる(そうですね)。中略、実際そう言われて喜んでくださる患者さんにお会いすると心底ほっとするくらい稀である。実際には、「なんでそうなる。もっとましな方法はないのか、折角ここまで出てきたのに」とがっかりすることしきり、、、

・マスコミの名医ランキングにでるのは、ほとんどが「昔は名医だった」と過去形で賞賛されるべき方々である。

・一旦つけたものを「あきらめて」外すのと、最初から「あきらめて」つけないのと、その意味では差はない。むしろ、「一旦つけたものは外せない」のが大原則となると、「助かるかもしれないものもつけなくなる」という風潮が蔓延する、、、(人工呼吸器を医師が外して、刷自在では困る、、という話)。

・九十歳の爺さんが食べ物詰まらせて心臓が止まったんだぜ。万人が「じいちゃんいい死に方した」と羨むべきことだろうが。何かの間違いで蘇生したけど、意識が戻らない。そんなのもとの状態に戻るはずがないじゃないか。

・「あなたは癌で、あと半年の命」とか言われた人が、、、いきなり初診の窓口で「回復の御子もがなくなったときに蘇生術をしないという文書にサインを」、だぜ。立川談志でもしゃべれないブラックジョークだろうが。

・「参考であって、順位付けが目的ではない」、、、自分で五位とか二十七位とか勝手につけておいて、よくぞぬけぬけとそんな台詞が吐けるものだ(病院ランキングについて)。

・治るような早期がんは、病名など告げずにそのままだましてでも治療してしまってよい(僕も、そう思う)。

・タバコは吸ったこともないし、明らかに健康に有害だし、この世から消えてなくなってくれると非常に嬉しい。、、、それでもなお、タバコを全面的に禁止することについては懐疑的である。
次いで、
・タバコを止めさせるのは正義である。しかし私は、正義を何の疑問もなく推し進めることに、一抹の気味の悪さを感じる(僕もそう思う。だから、岩田は機能評価は大嫌い。その偽善が嫌い)。

・圧倒的多くの場合、パターナリズムなくして医療は成り立ちそうにない。

・けっして誤ることがないのは何事もなさない者ばかりである。はジャン・クリストフからの引用。

・人情は、「倫理」や規則よりも上位である。

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