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カンボジアでは、、、

病院で現地のドクターの教育やってます。救急外来、内科病棟、感染症科などを行ったり来たり、、、カンボジアではよほど重症にならない限り病院に来ないのですごいケースばかりです。粟粒結核、結核性髄膜炎、MS(僧帽弁狭窄のほうです、、、)などなど途上国系の疾患で一杯です。ある日の一日。

1月18日サマリー
- 17日はホーチミン経由で夜にプノンペンに。簡単にビザをとって、タクシーでFCCに。9ドル。チップ込みで10ドル渡す。
- 部屋は川に面しており、きれい。夕食はFCC上のカフェでピザ、フィッシュアンドチップス、ビール、FCCの赤ワイン。
-
- 朝日がトンレサップ川から見える。美しい。
- 7時30分からバンに載って病院へ。メイン州の内科医が心電図のレクチャー

- 職員にオリエンテーションをしてもらう。あらたにHIVクリニックが別棟から移動していた。14床の慢性期ベッド、緩和ケアをするHIV病棟が右側に。HIV外来も奥にできた。
- 以前はくじ引きで診る患者を決めていたが、現在は先着順であるとのこと。ある一定の人数が来ればそこで終わり。何日も待っている患者もいる。
- HIVケアは外来1日80人くらい。結構多い。レジメンはd4T, 3tc, エファビレンツが多いとの事。
- 感染症ERが普通のERの隣に。
    - 30代男性、HIV、CD4 30台、クリプトコッカス髄膜炎、結核性腹膜炎、脳膿瘍でセフトリアキソンで治療との事。意識障害が起きていてエファビレンツをネビラピンに変えていたがよくならず、他院でCTとって脳膿瘍と診断、、、げげげ。
    - CTはUNAIDから寄付される予定。レントゲンも新しいのが二つ寄付されていた。
    - 放射線科医は一人。エコーが寄付されていた。いくつかある。
- 9時30分から内科病棟ラウンド
    - 20台男性の敗血症性ショック。メロペネムで治療して改善傾向(あとでESBL産生菌と判明。お見事)。 UTIか。慢性結核性前立腺炎疑い???貧血、上腹部痛は別の問題?小球性貧血。
    - 70代女性、CAD既往あり。Afib既往あり。低血圧にて来院。心エコーで左房・左室の拡大とEFの低下。心不全?尿路感染?
    - 結核性髄膜炎(推定)とCSFでVDRL陽性で神経梅毒と言われている人。両方治療で良くなっている。ただし、TPHAやってないので偽陽性かも
    - 右上葉に空洞あり結核として治療もよくならず(痰のAFB陰性)、melioidosisとしてバクタ、ドキシサイクリンで治療。膵炎が起きたので、今日からオーグメンチンに。セフタジジムはない。
    - くも膜下出血。誤嚥性肺炎?SAHはこちらではターミナル。CTないので、髄液で診断。
    - 留置カテーテルの入ってる20代の男性。外傷後らしい。他院でUTIに。ESBL産生のプロテウスにメロペン。何日間治療か、尿中白血球をどう評価するか質問される。ESBLは多い。
    - DKA、ウイルス感染に伴う。抗菌薬入っていたが、これは止めてもよいとアドバイス。
    - DVT?右房に血栓のあるなぞの70代女性。ワーファリン入っている。よくなったら退院。なぜDVT???はあるが、それを突っこんでもカンボジアではあまり意味はない、、、
    - シングルの肝膿瘍?タップは黄疸様水。アメーバ肝膿瘍?治療、診断についてレクチャー
- その後、ER.本日の患者は全部で24人。4人くらいの医師で見ている。割とのんびり見ているので、ゆったりしたER.なんどかアドバイスを問われる。
    - 50代男性の右第1趾の腫れ。レントゲンで骨が解けており、急性骨髄炎として治療
    - 30代女性。SLEで心外膜炎、pericardial windowあり。ステロイドありもSTなし。発熱、空咳、呼吸苦で来院。左CVA圧痛あり、膀胱圧痛あり、UTI vs CHF vs PCPなど
    - ネフローゼ症候群、ステロイド投与の患者が急性発症の意識障害、発熱。クリプト、リステリアも含めた髄膜炎か。LPのタイミングや治療の大切さ、ネフローゼで免疫グロブリン低下、肺炎球菌のリスクなどもレクチャー
    - 27歳男性、1ヶ月の血便、下痢。シプロとメトロニダゾール14日間でよくならず。他院で大腸内視鏡。直腸から盲腸まで広範な潰瘍性病変。病理は?クローン?HIVは?
    -
    - 結構雑に抗菌薬を使っている事判明。セフトリアキソン、IVオーグメンチン、シプロ、メトロニダゾールが多い。メロペンも入っているがこれは使用を制限されているとの事。
- 午後3時から抗菌薬のレクチャー。最初はケースをやろうとスライド作っていたが、抗菌薬の使い方が全然勉強されていない事が分かったので、慌ててスライドなしでインタラクティブなセッションに変える。
- 肺炎のレクチャーをしてくれと頼まれ、慌ててCAPのレクチャーを作る。オフネットのUpToDateは調子が悪いので、iphoneのOCMを土台にぱたぱた作成。これは木曜日か。

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コメント

いつもお世話になっています。
数日前、カンボジアのコレラの症例について相談をうける機会がありました。現在プノンペン周辺で見られているコレラはテトラサイクリン、バクタ、エリスロマイシン耐性、キノロン感受性のようです。臨床医は「感受性があるから」とゲンタイマイシンを使っていて、某医療機関はアンピシリンなんかも推奨してるようだったので、使えるならシプロ使ってくださいと返事をしました。気をつけてお帰りください。

ID surferさま。コメントありがとうございます。幸いコレラにはまだなったことがありません(ほかにはいろいろ)。まあ、コレラの場合抗菌薬が効かなくても水さえ入れておけばいずれは(たぶん)治るので、マラリアなんかに比べるとずいぶん気が楽です。アジスロマイシン1g、という提案もありましたが、グラム陰性菌のビブリオでエリスロマイシン耐性がどのくらい交叉耐性をもつのかは、ちょっと分かりませんでした。まあ、すなおにシプロでも良いでしょうが、(他の菌では)シプロ耐性菌は本当に多いので、コレラと確認できたときだけですね。培養検査はほとんど行われず、エンピリックに結核も治療しています、多くの病院では。

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