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リーダーシップ研修の覚え書き(文献)

+ リーダーシップ研修に関して、文献の覚え書き。
    - さてさて、お尻に火がついてどうも困ってしまった「リーダーシップ研修」ですが、いちおう当日のための文献リストを作りました。
    + ただし
        - 基本的に本を読んだからといってリーダーシップが身につくわけではありません。イチローにまつわる本を読んでもイチローになれないのと同じです。リーダーと呼ばれる偉人の伝記を読んでもリーダーにはなれません。リーダーとは、他人を模倣しない人たちですから。だから、ここでの文献はあくまでリーダーシップについての「お勉強」のための文献です。みなさんが、リーダーシップ研修の講師にでもなるよう依頼されたら、読んでみてください。
    + 僕がお奨めするのは、次の2冊です。
        + リーダーシップ入門
            - 金井壽宏 日本経済新聞出版社
            - これは、リーダーシップという研究領域を俯瞰するのにはとても便利な本。参考になりました。これを読めば他の専門書や代表となる書物が何を言っているのか、大体わかります。リーダーのタイプ分けや、日本で定番の三隅のPM理論も載っています。専門家、研究者でなければこれで十分だと思います。
        - さらに
        + リーダーシップの旅
            - 野田智義 金井壽宏 光文社新書
            - これは往復書簡で、上記の入門書で触れていない「ひだ」とか「controversies」を扱っています。行間が分かる良書です。専門家は得てして自分の専門領域の無謬性や完全性を主張したがる自画自賛に陥りがちです。入門書にその専門領域の問題点や欠点を書いていることは極めてまれ。ここではそれをうまく紹介しています。
            -
    + いわゆる、「リーダー」と呼ばれている人の自伝、伝記、名言集は山ほどあるので、気に入ったものを手に取ればよいと思います。今回、僕は一冊だけ参考に選んでみました。
        + リーダーになる人に知っておいてほしいこと
            - 松下幸之助 松下政経塾 PHP研究所
            - ビジネスがお好きな方は、あと本田、井深、盛田、稲森、岩田(任天堂の)などなどございます。
            -
    - あと、昔読んだ本で記憶に残っている「すごいリーダー」本では
    + なせばなる民営化JR東日本ー自主自立の経営15年の軌跡
        - 松田昌士
    - などがありますが、他はあまり覚えていません。覚えている伝記本は「いわゆる」リーダーっぽくない(ポール・ファーマー、ビル・エヴァンス、南方熊楠、、、うーん、違うなあ)。僕自身がチャンドラーや白州次郎を愛するローンレンジャーで、組織論とかリーダー論に興味が小さいからでしょう。むしろ、
    + 赤めだか
        - 立川談春
        - みたいなほうが僕は好き。こんな破天荒な人(談志)でも立派なリーダーになれるのでした。教科書のリーダー(とくにアメリカのは)はオールマイティーな聖人君子が多いですが、そうとも限らない。
    + もうひとつ
        - ヨハン・クライフ「美しく勝利せよ」
        - 1974フットボールオデッセイ
        - サッカー興味ない方は「???」でしょうが、ヨハン・クライフは1970年代のサッカー界の超スーパースターです。そして、優秀なリーダーでもあり優秀な監督でもありました。でも、人格は破綻していてヘビースモーカーで金の亡者でもあります。同時代の別タイプのリーダー、フランツ・ベッケンバウアーやクライフの師匠、リヌス・ミケルスについても学べます(20世紀世界最優秀監督!)。基本的にスポーツと戦争の世界はアウトカムが明確なので、リーダー論を語りやすい。野球がお好きな人は長嶋、王、野村、イチロー(原、星野?)あたりの本を読んでください。
        -
    - まあ、「私はこんなに偉かった」みたいな「私の履歴書」チックなものよりも、「失敗のパターン」をみたほうが勉強になるかもしれません。
    + 「失敗の本質」
        - 戸部ら
        - 太平洋戦争で日本のリーダーがどんなにダメだったかを詳細に分析。必読。
    + 「ノモンハンの夏」
        - 半藤一利
        - これは日本軍でもとくに評判の悪いノモンハンの分析
        - ベスト・アンド・ブライテスト
        + 日本語版絶版なのでネットか古本屋か図書館を探してください。
            - ベトナム戦争でアメリカの超エリートがどうしてぐだぐだの失敗をしたのか、という有名な本。
        - 名経営者がなぜ失敗するのか?
        - フィンケルシュタイン 日経BP
        -
        -
        - 小説の世界の方が面白いかもしれません。
        - ご存じ
        + 竜馬がゆく
            - 司馬遼太郎
            - 日本のビジネスマン、経営者御用達の定番。その割に海外で知られていないのは内田樹さんのよく指摘するところです。他の司馬本も日本の経営者たちは大好きです。
        + 水滸伝
            - 北方謙三
            - 水滸伝はいろんなバージョンがありますが、これが一番読みやすいです。これも定番のリーダー論に使える小説。男本ですが、歴女にはOKなのでは。
        + ○○島耕作
            - 広兼兼史
            - マンガにおけるスーパー・リーダー島耕作。なんと今や社長です。団塊世代の妄想、、、という話もありますが、多くの中高年男性は気分良くなれます。女性だったらハーレクインでしょうか(違ってたらごめんなさい)。
        + 機動戦士ガンダム
            - シャア・アズナブルも日本における理想のリーダーの一人でしょう。強くて弱いのが(日本の)リーダーの理想像の一つ。
            -
    + リーダー=師ではないですが、師について考えるとき、内田樹さんの本がお奨めです。簡単な順に
        - 先生はえらい
        - 街場の教育論
        - レヴィナスと愛の現象学
        -
    + あと、(たぶん)「買わなくて良い本」(無駄な本を読むのも貴重な勉強とは言えますが、人生は余りに短い)
・ビジネス本売り場にある「リーダー」本
・こうすれば素晴らしいリーダーになれる、的な啓発本
・誰でもリーダーになれる、と安易に「だれでも」とあおる本
・「奇跡」という単語がはいっている本
・リーダーになるためのたった○○の、、とこれも「簡単にできる」本
・脳科学が、とか認知心理学が証明した、、、みたいな、実世界と学問の世界の乖離を見事に飛び越えちゃう本
・アメリカ人のビジネスリーダー(あるいはそうだった人)のサクセスストーリー
・日本人の政治家(あるいはそうだった人)の自慢話

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