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アンチバイオグラムと十戒

神戸大学病院では、昨年からアンチバイオグラムを作って電子カルテで見れるようにしていますが、どうも利用率が高くないようです。ので、卒後臨床研修センターでラミネート版を作って初期研修医全員に配ることにしました。裏が白紙だともったいないので、何か書いてくれと言われて書いたのが、下の十戒です。僕がドラフトして感染制御部の荒川先生と李師長に直してもらいました。みなさんも、こういうポケアンチバイオグラム、院内で使ってみませんか?まあ、あまりいないと思いますが、転用ご自由にどうぞ。ところどころ、僕も誰かの言葉をパクっているし。

感染症診療十戒(神戸大学医学部附属病院)

1. 日々是血培。血培2セットなくして院内の抗菌薬使用はないと思え。

2. 病歴、病歴、病歴、病歴、身体診察。診断をつけよ。発熱、CRP高値は「診断名」にあらず。感染臓器を特定せよ。

3. カテがなければ、カテ感染は絶対に起きない。毎日必要性を点検せよ。人は経静脈栄養だけでは生きていけない。本当にそれは必要か?尿カテ1日で尿路感染は310%ずつ増加。不用なカテはすぐ抜去。

4. UTIを疑ったら検尿、尿培養も忘れずに。肺炎疑ったら喀痰培養、グラム染色。

5. 原因菌が分かったら原則としてde-escalationせよ。

6. カテ感染はカテの刺入部に所見がないのが90%!カテ感染を疑ったら抗MRSA薬を検討せよ。何でもとりあえず広域抗菌薬と考えない。

7. 今使っている抗菌薬が「効いていない」ときは、薬を変える前に原因検索。脊髄反射ではなく、脳を使おう。

8. 上級医でも間違えていると思ったら意見を述べよ。議論せよ。プロの医師であれ、そのうえで、最後は従え。

9. 分からないときは、分かる人に聞こう。知らないことは恥ではないが、知ったかぶりは恥と知れ。

10. 他科の医師にも他施設の医師にも、胸を張って言えるような感染症診療をせよ。自分にしか通用しないロジックにすがるな。

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コメント

細菌感染の感染症に興味を持つ小病院の薬剤師です。「local dataは重要」の観点より、昨年から検査科より一般培養および感受性結果(外注です)からアンチバイオグラム(のようなもの m(_ _)m )を作成。加えて種々の議論がありますが、ATC/DDDによる抗生物質・合成抗菌剤の使用状況を3ヶ月毎に常勤医師に配布して適正使用をお願いしております。サンフォード感染症治療ガイドも非常に優良な教科書の一つであることはいうまでもありませんが、施設の状況を考慮に入れていただけず無力を感じております。このような状況の中、御施設の感染症診療十戒(CDCのキャンペーンでも啓蒙していたと記憶しております)を常勤医師に伝えてみようと強く思いました。診断、処方権のない職種で精一杯できる事、この十戒を常勤医師の皆様に理解していただけるようにサポートしてみたいと強く感じる内容でした。

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