感染症は実在しないの書評
気がつけば、構造構成主義研究に「感染症は実在しない」の書評が載っていた。なるほど。書いていただいた京極真さんに感謝である。
本は出版されてしまえば読み手のものなので、どういう感想をいだいても僕にはどうしようもない。どちらかというといろいろな感想を持ってもらえる本のほうが幸せだと思う。
今、4年生にチュートリアルで講義(というか対話)をしているのだけど、その多くはこの本で書いた内容が基盤になっている。1週間という短期間でどこまで通じるかは分からないけど。
チュートリアルはなんとかしたい。TBLのほうがやりやすいと思う。基本的に、教えるコンテンツに長けていないサブジェクトを教えるのは大学生に対して随分失礼な話である。そんなに甘いものではないのだが、この領域は(どの領域もそうだと思うけど)。付け焼き刃で勉強したくらいではある学問体系のチューターは勤まらないし、ましてや勉強ゼロでは有害ですらある。それをやろうと思えば、内田さんみたいに「街場の」ゼミでやるしかないのだが、こっちのほうが実は難しい。
いずれにしても、神戸大学の学生は目ざめつつある。もう少しだ。
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「感染症は実在しない」は拝読しました。
最初にタイトルを見たときは、また何を馬鹿なことを言っているんだと思いましたが、読んでみると、意外に面白く、色々と考えさせられる本でありました。
副読本として、医学生に買わせても良いかも知れません。
医学書と言うよりも、哲学書という感じの本ではありましたが、日本の医師には、もう少しphilosophyも必要かと思います。
投稿: 風 | 2010年6月24日 (木) 02時26分